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TCシンポジウム2010 プログラム詳細

パネルディスカッション(京都)

タイトル

パ01 情報ライブ感 ~ネット社会の“いま”と、マニュアルの“これから”を考える~
パ03 欧州向けマニュアルを語る
~欧州ユーザーの傾向は?マーケティングツールになり得るか?~
パ06 テキストマイニングや最新検索技術を製品情報発信に活用する
パ08 コンテクストライティングとトピックライティング ~ライティングの進化に対応する~
パ10 理系クンが書くマニュアルが読みづらい!?
パ12 これからの紙マニュアル ~過去、現在から今後の紙マニュアルを考える~
パ13 “現場のニーズ”に応えるサービスマニュアルの制作 ~課題解決を実現するTCの力~
パ14 工業用機械等の使用説明書(Documentation)の現状と将来
~Man Machineのインターフェイスとしての使用説明書はどうあるべきか~

詳細

パ01 情報ライブ感 ~ネット社会の“いま”と、マニュアルの“これから”を考える~
内容 Windows95の発売と共にインターネットが普及して10数年。物心ついたころにはパソコンやインターネットが生活環境にあり、「水」や「空気」のようにそれらを使いこなしてきた「デジタルネイティブ」が新入社員として社会参加を始めている。彼らはSNSやTwitterなど、ネットコミュニティで何の面識も無い人とつながり、情報交換することに抵抗を感じることはない。また知りたいことがあればGoogleで知識を獲得するなど、彼らの情報収集プロセスは会社に入ってからパソコンを覚えた世代とは異なる特性がある。
デジタルネイティブは製品について知りたいことがあっても、取扱説明書を読むことはまれである。自分が必要とする情報をGoogleで検索し、ネットから情報を引き出しているのである。自社のホームページにオンラインヘルプやFAQを乗せても、それらが検索結果の上位に表示されなければ利用されることもない。
ユーザーや社会環境が変化していく中、製品情報を紙やCD-ROMで伝達するような一方的な情報配信だけでは彼らのニーズに応えることは難しいと考える。圧倒的な速さでコミュニティを形成し、製品情報の受発信を始めたユーザーの登場という背景を踏まえ、テクニカルコミュニケーターは情報の送り手だけではなく、その受け手となるユーザーを巻き込んだ情報発信の仕方を検討する必要があるのではないだろうか。
そして、インターネット上には、メーカーが提供しきれなかった有益な情報がある反面、メーカーが意図的に非開示としている情報が開示される場合がある。進み行くネット社会の中でテクニカルコミュニケーターはマニュアルにどのような情報を記載し、どのようにかかわればよいのだろうか。ネット社会の現状を踏まえつつ、今後のマニュアルの“これから”を考える。
本パネルディスカッションでは、質問や意見を広く受け入れる仕組みとして、参加者によるグループディスカッションを実施する。本パネルの後半でパネリストに対する質問や意見をグループ単位でまとめてもらい、それにパネリストが回答することにより、パネルディスカッションをさらに発展させたい。

■セッションのポイント
1)テクニカルコミュニケーター主導で行われてきた情報提供から、消費者を取り込んだ情報提供のあり方を考える。
2)ネット社会に適した情報の伝達方法とは何か。
3)メーカーが提供する使用情報とユーザーがネットに記載する使用情報は共存共栄できるのか。その光と影を考える。
キーワード 情報提供のありかた、デジタルネイティブ
コーディネーター 永井 裕幸 富士ゼロックス総合教育研究所
パネリスト 太田 禎一 アドビシステムズ(株)
長谷川 恭久 デザイナー
平野 重成 富士ゼロックス(株)
企画担当者 日高 英夫 富士ゼロックスアドバンストテクノロジー(株)
吉田 正志 富士ゼロックスアドバンストテクノロジー(株)
対象者 マニュアル企画担当者
テクニカルライター
ディレクター
デザイナー

パ03 欧州向けマニュアルを語る
~欧州ユーザーの傾向は?マニュアルはマーケティングツールになり得るか?~
内容 輸出メーカーにとって、海外向けマニュアル企画制作は必須である。その際気になるのが、海外ユーザーへ向けての情報提示方法である。
日本向けマニュアル作成時に日本ユーザーを念頭に作成するのであれば、海外向けマニュアル作成時には当然海外向けユーザーを念頭に作られなければいけないはずである。しかし解決しなければいけない事項は多い。
・圧倒的に海外ユーザーについての情報が少ない
・海外といっても地域によりさまざまである
・個別最適していくだけのコストメリットがあるか  等々。
特に欧州は、ユーロ圏といえどさまざまな国々が存在し、それぞれに独自の言語を有する。それぞれ一か国語ずつマニュアルを用意せねばいけない状況もあるだろう。そのような場合、多言語マニュアルを作成しなければならず、1冊または1シートに何か国語かの言語を入れて作成することもある。このようなマニュアルは果たして欧州のユーザーに受け入れられているのだろうか?
また、最近マニュアルの電子化傾向があるが、欧州ユーザーにとって、それは受け入れられる状況なのであろうか?
また、欧米では、日本に比べ文字主体での情報伝達が有効と聞いていたが、最近見聞きするに欧州でもイラスト中心が受けやすいとも聞く。いったい本当にどちらが彼らにとってacceptableなのか?
一方、それぞれのメーカーにより事情は違うので一律に比較はできないが、様々な条件下、それぞれの土壌で努力して企画作成している現状は厳然としてある。そういう中、メーカーの中には、マニュアルにひとつのマーケティングツールとしての価値を見出している企業もあるようだ。
今回、海外の中でも特に欧州という地域に限定し、欧州向けマニュアルについて語り合いたい。 

■セッションのポイント
1)コンテンツの見せ方、情報構成面での、欧州ユーザーの好むマニュアルとは?
2)文字主体の情報提供がよいか、イラスト中心の説明がよいか。
- 多言語併記のマニュアルは欧州ユーザーにとってどう写るのか?
- マニュアルの電子化に対する欧州ユーザーの反応は?
3)それらの傾向は対象ユーザーによって違うのか?
4)各メーカーではどのような取組みで欧州向けマニュアルを企画作成しているのか。
tekomより参加のDr. Michael Fritzからは欧州事情を、メーカー側代表として藤井藤井氏(パナソニックビジネスサービス)、キヤノン取材をしていただいた高橋氏より、欧州マニュアル制作の取り組み、留意点を聞く。なお、今回は、マニュアルのコンテンツに照準を合わせる。昨年実施した経緯もあり、安全規制等のコンプライアンス情報については対象としない。製品もなるべくコンシューマー製品に焦点をあてる。
キーワード 海外ユーザー、企画、マーケティング
コーディネーター 黒田 聡 (株)情報システムエンジニアリング
パネリスト 高橋 慈子 (株)ハーティネス
藤井 尚史 パナソニック ビジネスサービス(株)
Dr. Michael Fritz
企画担当者 黒須 学 インフォトランス(株)
島田 能里子 ソニー(株)
対象者 マニュアル企画担当者
テクニカルライター
ディレクター
デザイナー

パ06 テキストマイニングや最新検索技術を製品情報発信に活用する
内容 テキストマイニングは、データベースのような構造化データに対するマイニング技術を、構造化されていないテキストデータに対して適用しようという発想から現れた技術である。顧客の声からクレームや多く語られる話題を抽出する技術として発展し、コール分析やマーケティング調査などに分析目的で使われている。校正支援ツールなどにおいては、文章解析の基礎技術としても利用されている。
このテキストマイニングをもっと戦略的に前むきに活用できないだろうか。口コミ分析やWebマイニングというマーケティング的な考え方は以前からある。しかし、顧客満足度やブランド価値創造までつながるような具体的な手法として取り入れられていないことは否めない。ツール本来のアンケート分析などの使い方を踏まえたうえで、ちょっと頑張ればできる具体的な活用手法を検討する。
また、従来のテキスト検索技術の中には、過去データの検索・利用に有効なテキストマイニングの技術が取り入れられたものや、かな漢字変換と検索がシームレスに行えるツールもでてきている。Webで一般化しているテキスト検索技術を、取説の過去データ流用に活用する具体的な方法も検討する。
これまで取説の過去データの利用や部品化には、構造化と呼ばれる作業が不可欠だといわれてきた。しかし、テキストマイニングや検索技術の進歩はこの前提を変えようとしている。自動組版のための構造化は、過去データの有効利用を目的とする場合には省略も可能だ。
テキストマイニングや検索のツールに加えて校正支援ツールを組み合わせれば、「検索→校正→評価・分析」というPDCAサイクルをカバーすることも可能だ。
●活用方法1:口コミ分析の具体案
商品発表直後の口コミ情報をテキストマイニングすると、市場の第一印象、コンセプトや訴求点との差異を評価できる。
→Webでの製品情報発信や取説の企画にフィードバック
●活用方法2:マニュアル分析の具体案
マニュアルをテキストマイニングすると、係り受けでの表記揺れ特定、辞書登録すべき語句検出ができる。
→より高品質に校正支援。用語統一業務の裏づけデータの入手
●活用方法3:過去データの流用を構造化レスで実現
検索結果から類似文書を検索し、流用元とする文章を探し出せる。
→構造化されていないテキストデータを検索。部品として流用する箇所を選定

■セッションのポイント
1)テキストマイニングとは?
2)テキストマイニング活用にあたっての課題
3)テキストマイニングが有効な分野とは?
4)グーグル検索などに示されている検索技術の有用性を取説に取り込むには?
5)テキストマイニングや検索技術をPDCAサイクルに活用するには?
キーワード テキストマイニング
コーディネーター 若山 陽介 (株)情報システムエンジニアリング
パネリスト 石沢 朋 (株)ジャストシステムジャストシステム
氏家 真 (株)ソルトルックス
霜田 剛平 KDDI(株)
企画担当者 黒田 聡 (株)情報システムエンジニアリング
対象者 Web における製品情報コンテンツの企画担当者
マニュアル企画・制作担当者
品質管理担当者
構造化文書作成支援システムの関係者

パ08 コンテクストライティングとトピックライティング ~ライティングの進化に対応する~
内容 1970年代以降、マークアップ言語や構造化文書が登場して以来、「トピックを単位とするライティング」という概念が生まれ、最近では、DITAのライティング手法としても「トピック志向ライティング」が注目されている。一方で、TC協会が2009年に発行した『日本語スタイルガイド』では、テクニカルライティング技術におけるコンテクストの組み立てが取り上げられ、「コンテクストライティング」という言葉も使われ始めるようになっている。
このセッションでは、「コンテクストライティングとトピックライティング」をテーマとして取り上げ、従来のライティングとの違いを明かにするとともに、その可能性や特徴について検討する。また、その期待される分野と今後の方向性を俯瞰する。
従来のライティングでは、文の前後関係や伝達の前提となる了解事項を読者に提供し、それを手がかりにユーザーが理解を進める。しかし、現代のユーザーには、自分の必要な情報だけを拾い読みして、直感的に目に付いた情報だけを短時間に得たいという傾向があり、そのような傾向に対応した、よりストレートで感覚的なコンテクストの提供が求められている。
このような傾向には、情報に対する考え方や扱い方が変わってきたことだけではなく、メディア自体の変化も影響している。現代のユーザーに適切に対応するためには、新たなパラダイムに合致したライティングを身に付ける必要がある。こうした変化に対応するため、コンテクストライティングとトピックライティングの特徴を理解し、適切なライティング手法による情報提供が求められている。

■セッションのポイント
1)コンテクストライティングとトピックライティングの違い
2)トピックライティングは使用説明として成立するか
3)用語の定義
4)トピックライティングが有効な範囲
5)新しい時代に対応するためのコンテクスト提供
6)グローバルを意識した移植性のあるライティング
7)トピックライティングのルール
8)トピックの中におけるコンテクスト
9)トピックライティングを進めるうえでの問題点
10)どのように書くか、トレーニングの進め方
11)トピックライティングの効果
-テーマを減らし、語数を減らせるか
-翻訳しやすくできるか、コストを削減できるか
12)コンテクストライティングの効果
-よりよいユーザー体験の創出
-冗長性の排除
13)今後の展望
キーワード コンテクスト、トピックライティング、DITA
コーディネーター 今村 誠 三菱電機(株)
パネリスト 雨宮 拓 (財)テクニカルコミュニケーター協会
平林 あかね 丸星(株)
福山 真一 横河電機(株)
企画担当者 中村 哲三 YAMAGATA INTECH(株)
対象者 テクニカルライター/エディター
マニュアル制作担当者
メーカー責任者・担当者
制作会社責任者・担当者

パ10 理系クンが書くマニュアルが読みづらい!?
内容 昨年の暮れ、日経ビジネスオンラインに「『ワタシの夫は理系クン』鼎談・その1」として、「理系クンが書くマニュアルが読みづらい理由」という記事が掲載され、一時日経ビジネスオンラインの記事ランキング1位になった。マニュアルネタは盛り上がるようだ。
この記事を読んでみたら、以下のようなことが書かれてあった。


渡辺 マニュアル。『ワタシの夫は理系クン』でも取り上げたんですけど、我が家でもよく話題に上りますよ。私にはなぜだかマニュアルは読みにくい。夫はそんなことないみたいですけど……。
福地 本来なら、マニュアルは開発側とユーザーのギャップを縮める手段なんだけど、そのマニュアルがギャップの象徴みたいになっていますよね。とても大きな問題です。
渡辺 すごく不思議だったんですね。どうして私が読みこなせるマニュアルが少ないのか。電子レンジを買ったとき、「レンジで温める秒数を自分で決めるにはどうすればいいの?」という基本中の基本のところを探していたら、一向に出てこなくて。最初に「加熱の仕組み」から始まって、それぞれの部品の説明、温めボタン+(プラス)で20秒温まります、とか書いてあるわけ。ええっ?毎回足し算して決めなきゃいけないの?と焦っていたら、マニュアルの最後のほうになってようやく「ダイヤルを回して秒数を決める」が出てきたんですね。もう倒れそうでした。
福地 機械を開発する側と、それを使うお客さんの間には、機械に対する考え方に大きなギャップがあるんですね。僕の研究分野である「インターフェイスデザイン」の研究でもよく話題になるんですけれども。


我々にとってはショッキングな内容の鼎談をされたお二人をパネリストにお呼びして、このお二人と実際にマニュアルを制作している者が対話し、『理系vs文系』をネタに、多様化してきている顧客の要望にどのように応えていくのかを議論する。そのうえで、現在求められているテクニカルコミュニケーターの役割とスキルを探りたい。

■セッションのポイント
1)このテーマの取っ掛かり
-テクニカルコミュニケーターは理系、文系?
-理系、文系の違いって何?
2)顧客多様化の現状と対応
-多様化する顧客の現状を考える
3)顧客の多様化に対応したマニュアルとは
-テクニカルコミュニケーターの役割は何か
4)顧客の喜びのお手伝い
-そのために必要なスキル
5)理系開発者やデザイナーとのコミュニケーション術
6)顧客満足を引き出す技術、マニュアルを読ませる技術
キーワード 顧客の多様化、人とモノを結ぶ、理解の法則
コーディネーター 新井 將未知 日本ビクター(株)
パネリスト 福地 健太郎 明治大学
山田 とし子 パナソニック(株)
渡辺 由美子 フリーライター(『ワタシの夫は理系クン』NTT出版の著者)
企画担当者 新井 將未知 日本ビクター(株)
園田 治 (株)情報システムエンジニアリング
対象者 ディレクター
テクニカルライター
デザイナー
マニュアル企画担当者
メーカーのマニュアル部門責任者

パ12 これからの紙マニュアル ~過去、現在から今後の紙マニュアルを考える~
内容 近年のマニュアルは、PDF、HTML、動画など、さまざまな形式(形態)が使用されはじめ、紙マニュアルの位置付けが少しずつ変化してきた。製品情報が紙マニュアル集中から各種メディアへ分散していく中、紙マニュアルの必要性や用途は、大きな動きを見せている。
また、製品自体の多機能化が進み、より便利な機能が増えていきている反面、その情報がユーザーに伝わらずに、メーカー側とユーザー側にジレンマが生じているのではないだろうか。
こういった情報配信や製品の変革に対して、これからの紙マニュアルはどうあるべきかを考えていきたい。
このパネルディスカッションでは、メーカーやマニュアル制作会社の制作担当者をパネルリストに迎え、マニュアルの役割や見せ方など、制作時に検討した内容を語っていただき、マニュアルコンテストの歴史をたどりなら、近年の紙マニュアルの変遷を振り返っていく。また、ユーザー側の代表者を加え、ユーザーが必要とする情報や見やすさについての意見を聞きながら、メーカー側とユーザー側で理想とする紙マニュアルの今後のあり方を議論していく。

■セッションの流れ
1. 紙マニュアルの役割とそれに伴うコンテンツの変遷について
マニュアルコンテストの受賞作品を例にあげて、紙マニュアルの役割と見せ方の変遷を振り返る。また、ユーザビリティー向上に対する工夫についても語る。
2. メーカーが伝えたい情報、ユーザーが知りたい情報について
メーカー側ではオススメの機能について伝えたい、ユーザー側ではエコや安全に関する情報を知りたいなど、それぞれの立場で伝えたい情報、知りたい情報を話ながら、メーカー側とユーザー側の隙間を埋めていく。
3. 今後の紙マニュアルのアウトプットについて
情報配信や製品の変革を追いかけつつ、今後の紙マニュアルの役割とアウトプットを議論する。
■セッションのポイント
1)紙マニュアルの変遷
-役割(情報配信の中心から、他メディアへの分散)
-コンテンツ(記載情報、デザイン、ボリュームの変遷)
-ユーザビリティー向上の工夫
2)メーカー側とユーザー側の意見交換
3)今後の紙マニュアルの方向性
-他メディアとの役割分担
-今後の紙マニュアルのアウトプット
キーワード 紙マニュアル/優位性(他メディアに対しての優位性)
コーディネーター 徳田 直樹 (株)パセイジ
パネリスト 原田 由里 (財)日本消費者協会 消費生活コンサルタント
細田 達幸 パナソニック(株)
増山 龍太 ソニー(株)
企画担当者 石井 純生  (株)石田大成社
塩浜 伸二 (株)クレステック
対象者 マニュアル企画担当者
テクニカルライター
エディター
ディレクター
デザイナー

パ13 “現場のニーズ”に応えるサービスマニュアルの制作 ~課題解決を実現するTCの力~
内容 本パネルディスカッションは、昨年京都で開催された「サービスマニュアルの制作改革」の続編である。
昨年は、自動車業界、半導体製造装置業界、家電業界における、それぞれのサービスマニュアルの制作実態、およびサービスマニュアルを使う側からの問題提起に対する解決策を探った。サービスマニュアルを使う側として、家電業界のサービス現場の方の意見を中心に議論したが、主に修理対応となる家電業界と定期メンテナンスが主体の業界とでは、サービスマニュアルの位置付けが大きく異なった。家電業界では、事前に用意されるサービスマニュアルよりも、故障が発生してから作成される修理事例集の方が、使用頻度は高く、重要視されている。ところが、定期メンテナンスが必要な業界では、事前にメンテナンス内容の習得が必要なため、その内容をまとめたサービスマニュアルが作成され、使用されている。また、定期メンテナンスを円滑に進めるための事前教育も行われている。
今回は、定期メンテナンスが必要な業界に焦点を絞り、サービス現場の声を聴く。
サービス現場が必要とするサービスマニュアルとは何かを明らかにし、制作側がどのように対処して提供できるか、また制作側にどのようなスキルが必要なのかを議論する。
なお、昨年のパネルディスカッションでは、質疑応答の時間を確保できなかったため、昨年の内容に対する質問も含め、サービスマニュアルの制作で困っていることなどを事前にお知らせいただき、当日パネリストから回答する形式をとる予定である。

パ13アンケート用紙(Word)
■セッションのポイント
サービス現場の声
1)サービスマニュアルがどのように使われているのか?
2)本当に必要なサービスマニュアルとは?
3)サービス担当者は、どのようにして製品知識を習得しているのか?
サービスマニュアルの制作現場
1)どのようなサービスマニュアルが求められ、制作しているのか?
2)どのようなプロセスでサービスマニュアルが制作されているのか?
3)最適な制作手段とは?
4)伝達方法は?
5)サービスマニュアルの制作側に必要なスキルは? また、その教育は?
キーワード サービス現場の声、選択と集中、制作手段、伝達手段、制作スキル
コーディネーター 西村 宏之 (株)テックコミュニケーションズ
パネリスト 上神 政也 マツダエース(株)
宮川 卓 (株)テックコミュニケーションズ
林 喜一 富士ゼロックス東京(株)
企画担当者 岡本 浩 (有)ユーザーフレンドリー
小林 智 (株)テックコミュニケーションズ
西村 宏之 (株)テックコミュニケーションズ
宮崎 邦明 エニシード(有)
対象者 メーカーのマニュアル部門責任者
マニュアル企画担当者

パ14 工業用機械等の使用説明書(Documentation)の現状と将来
~Man Machineのインターフェイスとしての使用説明書はどうあるべきか~
内容 本パネルディスカッションは、これまでTC協会のシンポジウムでは取り上げなかった工業用機械等の使用説明書すなわちDocumentationは、どのように制作すべきであるか、国内外の実情を交流し、相互に工業用機械の使用説明書は、どのような構成であるべきか、どのような観点に注意を払い制作すべきか、ディスカッションする。これまで欧州の機械指令に対応するCEマーク関連の使用説明書は、多くのガイドラインや事例が見られるが、日本市場、アジア市場、アメリカ市場などを考慮すると、CEマーク対応で各地域が満足するものなのか、それとも幅広いローカライズの配慮をしなくてはならないのか。使用説明は、工業用機械の場合、使用対象者が操作者、保守管理、管理者、教育関係、サービス部品担当など多岐に亘るのでそれぞれの対象に対してどのような記述が適切なのか。技術的な内容をどこまで深く表現するか、写真や絵図をどのように使用するのが適切かなどを具体的に話し合う予定である。
そのため、ドイツのtekomの工業用機械の制作に経験豊富なパネラーの参加も予定している。今回は、初めてのテーマなので工業用機械等の使用説明書に関する実態調査および企業の今後の課題などの事前調査も実施し、結果を奉公する予定である。

■セッションのポイント
1)制作の課題
-どのような使用説明書を制作しているのか?
構成、使用対象者、教育、保守管理、操作説明など?
-日本、欧州、アジア、米国などの市場で構成や内容は変わるのか?
-安全表記はどこまで記述しているのか?
-リスク分析は、行われているか?
-残留リスクの記載方法は?
-分冊構成は?
2)ローカライズの観点
-地域ごとの差異は?
-多言語展開?
キーワード 工業用機械の使用説明書(Documentation)、ローカライズ、制作手段、安全表記、制作スキル
コーディネーター 山崎 敏正 パナソニック(株)
パネリスト 石井 満 (株)シーエフメディアジャパン
佐々木 俊二 (株)テックコミュニケーションズ
松木 敏浩 パナソニックファクトリーソリューションズ(株)
企画担当者 石井 満 (株)シーエフメディアジャパン
山崎 敏正 パナソニック(株)
対象者 メーカーのマニュアル部門責任者
マニュアル制作担当者
マニュアル企画担当者