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TCシンポジウム2009 プログラム詳細

特別セッション(京都)

タイトル

特03 情報デザインの基礎-コミュニケーションの全体像
~テクニカルコミュニケーターが押さえるべき、情報設計の基本とプロセス~
特07 新しいテクニカルライティング
~XMLに適したライティング&コンテキストを活かすライティング~
特09 初級英文ライティング~ 英文原稿チェックのポイント徹底分析!~

詳細

特03 情報デザインの基礎-コミュニケーションの全体像
~テクニカルコミュニケーターが押さえるべき、情報設計の基本とプロセス~
内容

本セッションは2008年に開催された「『全体の絵を描く』ための情報デザイン?コミュニケーションの全体像を設計する?」と基本的に同内容である。
講義形式を中心としつつ、受講者が適宜参加できるような形態でセッションを進める予定である。

製品やサービスにおいて「ユーザー体験」という価値が重視され始めるにつれて、マニュアル制作にもこれまで以上の品質向上が求められるようになってきた。その1つが、操作情報や取扱情報のクロスメディア展開である。操作情報の製品側への組み込み、Webサイトをはじめとする各種電子メディアへの展開など、操作情報や取扱情報を
クロスメディアで展開することが一般化しつつある。しかし情報の形態や内容がメディアに最適化されているとは必ずしも言えず、メディア間の連携もほとんど意識されていないのが実情である。この問題の原因の大部分は、情報の受け手(ユーザー)と出し手(メーカー)との間のコミュニケーションの全体像をどう設計するのか、という観点が欠如していることにあると考えられる。

全体像を正しく設計するには、情報の提供目的を明確化することや、ユーザーの利用状況を正しく把握するなど、情報設計のプロセスを意識して準備を行うことが何よりも重要である。しかしテクニカルコミュニケーションの領域においては、特に情報設計の面で企画構成プロセスにおいて実行すべきことが明確化されていないのが現状である。情報設計という視点自体もテキストや画像などの最終的な表現技法よりも伝統的に軽視されており、教育・研修も充実しているとは言い難い。

このセッションでは、WebデザインやUI設計など隣接業界で重視されつつある「ユーザー体験」や「ユーザー中心のデザイン」という考え方を押さえた上で、テクニカルコミュニケーションが主に扱う取扱情報や操作情報を例にして、情報設計の基本的なプロセスと、全体像の設計のために特に重要である「コンテクスト」や「情報の枠組」といった要素を学ぶことを目的とする。題材として取扱情報や操作情報を中心に、製品やサービスにおける情報提供の全体像を考察することで、コミュニケーションの全体像を設計するために必要な観点を共有し、現状問題に対する自分なりの解答を形作るための機会としたい。

セッションのポイント ・ユーザー中心のデザイン
・クロスメディア展開の現状
・標準的な企画構成プロセスの再確認(説明対象の把握→目的の明確化→ユーザーの明確化→情報の用意→構成案の
作成)
・コンテクスト把握とメディア展開
・「全体の絵を描く」のは誰?
形式 講義
対象者 マニュアル制作初級者(問題の全体像把握のために)
マニュアル制作中級者(自分の知識を整理・見直すための機会として)
講師 高山和也 (有)文書情報設計
定員 東京50名、京都30名

特07 新しいテクニカルライティング
~XMLに適したライティング&コンテキストを活かすライティング~
内容

テクニカルライティング技術は、伝える内容、伝達媒体、伝達の技法のすべてにおいて、近年、大きく変化している。論理的であることや正確であることを重視する従来のテクニカルライティング技法だけでは、この変化に対応しきれなくなってきた。このセッションでは、TC協会の考える最新の定義を基に、ユーザーに適切に情報を伝えるためのテクニカルライティング技術について解説する。

はじめに、テクニカルライティング技術の特徴と適用分野、テクニカルライターの役割について再定義を行う。また、文章表現の基本的な指針をまとめた「日本語スタイルガイド」(TC協会より2009年7月末発行予定)の活用法や、推敲作業の進め方について解説する。

最近の数年間に、XMLベースの制作ツールが次々に登場しているが、これらのツールの利点を活かすために、「部品」としてのテキストを効率的に作成し、品質を維持するための留意点やライティング技法を紹介する。

さらに、情報の送り手と受け手の間に適切なコミュニケーションを成立させるために不可欠な、コンテクスト(文脈)の組み立てに配慮したライティング技術について、その要点を解説する。また、読み手にストレスを与えない、ストーリーや流れの作り方についても紹介する。

セッションのポイント ・TC技術検定におけるテクニカルライティング技術の基本的な定義を解説
・XMLベースの制作ツールを活かすための効果的なトピックライティングの技法を紹介
・取扱情報におけるコンテキストの意義とライティングに与える影響を解説
形式 講義、ワークショップ
対象者 テクニカルライター
ディレクター
人材育成担当者
講師 雨宮拓 TC協会
定員 東京50名、京都30名

特09 初級英文ライティング~ 英文原稿チェックのポイント徹底分析!~
内容

日本人の書く英文は、文法的には比較的評価が高い。ところが、それが英文として読者にスムーズに正しく伝わるようにしっかりと表現できているかというと、はたしてどうだろうか。わかりやすい英文を書くためには、まず論理的な明快さと一般化(インターナショナリゼーション)が必要である。また同時に、文化的な背景を考慮したうえで、それぞれの言葉の持つ意味を考える必要がある。こういったいわばライティングを始めるための前提とも言える部分が考慮されていないと、文法的には正しくても、相手に効果的に伝わる文章にはならない。

このセッションでは、日本人が陥りやすい問題点を体系的に網羅し、マニュアル制作のための英文ライティングの基礎を、演習をまじえながらわかりやすく解説する。日本語と英語の相違点や日本人がよくやるミスなど具体的な事例を取りあげることで、日常のライティングや英文チェック業務にもすぐに反映できるものにする。加えて、テクニカルライティングの基礎も紹介する。

セッションのポイント ・一般化(インターナショナリゼーション)とは
・日本語と英語の違い
・日本人がよくやる10のミス
1.よくできた和製英語
2.不適切な用語レベル
3.用語の逆輸出
4.相性を無視した品詞
5.冠詞と数に対する鈍感さ
6.受動態の多用
7.概念の相違に対する意識の無さ
8.日本語の呪縛
9.曖昧さと一貫性の無さ
10.社会への配慮不足
・英語的な表現
・英文テクニカルライティングの考え方、基礎の紹介
形式 講義、ワークショップ(実習)
対象者 英文ライティングの基礎を身につけたい人
メーカーや制作会社のマニュアル部門に配属された人
英文マニュアルのチェックを担当する人
講師 中村哲三 YAMAGATAINTECH(株)
定員 京都30名