• TCシンポジウム
  • 日本マニュアルコンテスト
  • 関連リンク集

[print]

TCシンポジウム2008 プログラム詳細

基調講演

今回の基調講演者は、三井 英樹(みつい ひでき)氏((株)ビジネスアーキテクツ所属&RIAコンソーシアム運営委員長)です。

製品取扱情報を、より良いユーザ体験とするために ~ WebのRIA技術から学ぶこと~

講演概要

わたしたちが情報を得る手段は「紙」から「画面」に広がっています。画面の向こうにあるのは Webという情報網です。
Webは現在、紙とは違う世界を構築しつつありますが、その情報編集ノウハウは紙メディアを起こりとしています。Web用の情報記述言語である HTMLが、本来紙むけの文書構造を想定して作られた点を見てもわかります。そのことから Webを単なる紙の代替物と考えた人も少なくありません。「Webページは印刷工程を踏まずに配信できる新しい魔法の紙。」という具合です。
この認識から、紙用に作った読み物を Web上に置きなおしただけのコンテンツがしばしば生まれました。
しかし前述の作業によって単に蓄積された情報は、利用者にとって使い勝手のよい状態ではありませんでした。より使いやすい環境を求める利用者のニーズをくんだのが検索技術です。
検索技術の進歩により、Webの情報は書籍のように表紙や目次から順送りに読まれるものではなくなりました。ダイレクトに、しかも利用者が持つ文脈に沿って、「活用」されるようになったのです。

●情報は「読む」から「使う」へ

「RIA(Rich Internet Application)」は、情報を検索技術とは異なる方法で、より積極的に、より使いやすく活用したい、と望んだ利用者の気持ちから生まれた考え方です。
もはや情報が陳列されているだけでは満足してもらえません。そこに「操作」という付加価値が必要なのです。RIAの「Rich」は、技術革新によって情報構築者が提供可能になった表現の「幅」の豊かさを示しており、既存メディアが持つ様々な制約を乗り越える可能性を秘めています。動画や音声は知覚の幅を広げることに活用できるでしょう。また、マウス操作によるインタラクションは、情報の絞り込みといった操作に利便性をもたらします。

●RIAへの展開方法を考案

TC業界の皆様に RIAの考え方を知っていただければ、製品情報が使い方の手順説明を読ませるだけの静的な存在から、製品を積極的に活用するためのアドバイザーへ脱皮する可能性が生まれるのではないでしょうか。
本講演では RIAが誕生する必然性と試行錯誤の過程を、Web深化の時間軸に沿って解説します。また既存の製品情報を取り上げて RIAへの展開方法を考案する予定です。WebがRIA化していく過程をたどりながら、利用者に届く情報の本質とは何かをぜひ一緒に考えましょう。

三井 英樹(みつい ひでき)氏プロフィール

1963年大阪生まれ。日本 DEC、日本総合研究所、野村総合研究所などを経て、現在(株)ビジネスアーキテクツ所属&RIAコンソーシアム運営委員長。 Webサイト構築の現場に必要な技術的人的問題点の解決と、エンジニアとデザイナーの共存補完関係がテーマ。開発者の品格がサイトに現れると信じ精進中。現在、日経 ITPro:「Webデザインエンジニアリング」、WebサイトをXMLで視覚化する「Ridual」や、RIAコンソーシアム、日刊デジタルクリエイターズなどで活動中。

聞き手:矢野 りん(やの りん)氏プロフィール

1973年北海道生まれ。サイトデザインのトレーニングを様々な講義活動を通して行うかたわら、執筆活動を行う。著書に『スタイルシート・デザイン XHTML+ CSSで実践する Web標準デザイン講座』『WEBレイアウト・セオリー・ブック』『デザインする技術』(エムディエヌコーポレーション)などがある。日経 ITpro Strategic Web Design編集担当。身長 152.2cm。