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TCシンポジウム2008 プログラム詳細

基調講演

今回の基調講演者は、池谷 裕二(いけがや ゆうじ)氏(東京大学大学院 薬学系研究科・准教授)です。

脳を知る、脳に伝える、脳を活かす ─ ヒトはなぜ頑固なのか

講演概要

脳の本質は「揺らぎ」にあります。脳はつねに揺らいでいて、その揺らぎが知らず知らずのうちに私たちの心や行動に根強い影響を及ぼしています。脳の機能から眺めたとき、アイデアを絞るとは一体何を意味しているのでしょうか。脳から見たコミュニケーションとは何でしょうか。脳から見た情報とは何でしょうか。揺らぎはこうした脳の機能にどう関係しているのでしょうか。当日はそんな疑問を皆で考えてみたいと思います。私の実験データからは「脳は本能的にクリエイティブ」であるかのように見えます。そのクリエイティブさを、残念ながら私たちは無意識のうちに封印しているようなのです。つまり、脳が生まれながらにして持っている内因的な創発性を、いかに自然に解放してやるかに、私たちの生活や仕事のポイントが集約されるのだと思います。脳の揺らぎから何をどう生み出すべきなのか、そんなことをさりげなく伝えられれば幸いです。

池谷 裕二(いけがや ゆうじ)氏プロフィール

1970年生まれ。1998年、東京大学にて薬学博士号を取得。専門分野は大脳生理学、神経薬理学。海馬の研究を通じて、脳の健康や老化について探求している。現、東京大学 大学院薬学系研究科・准教授。具体的な研究テーマは、i) 海馬の回路可塑性の生理学的追跡、ii) 多ニューロン活動の可視化)。2002~2005年、コロンビア大学(米ニューヨーク)に留学。主な著書に『海馬』(新潮文庫、糸井重里氏との共著)、『記憶力を強くする』(講談社ブルーバックス)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)などがある。近著に『脳はなにかと言い訳する』(祥伝社)がある。日本経済新聞の夕刊1面の「明日への話題」を連載中