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TC協会ニュースWeb版 第65号
TC協会の今年を振り返る
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| 恒例の「夜の部」は元気に三幕 大阪シンポジウム夜の部は、定番の「交流会」「とまり木オフ」「カラオケ東西対抗」の三点セット。 第一部の交流会には40名が参加。井坂真実さんの軽快な司会でスタート、大阪代表の本間恒男さん(松下電器産業)から「大阪のシンポジウムの更なる発展を…」との力強いご挨拶があった。 例年のことながら、交流会は大阪の特有の雰囲気で、日頃のTCに関する質問や悩みのぶつけ合いはもとより、自社紹介、自己PRが大いに幅をきかす関西人の真骨頂を発揮した賑やかな懇親風景。最後は三堀事務局長からのあいさつで、第一部はおひらきとなった。 第二部は、とまり木オフ。大阪駅の近くの「たよし」に26名が集合、寄せ鍋を囲み、それぞれが自己紹介や近況報告、シンポの反省などで大いに盛り上がった。膝を突き合わせ、お酒の醸し出す心地よい雰囲気に参加者がひとつになって昼間の疲れも吹っ飛んだ様子。時間はあっという間に過ぎて、1年ぶりの再会は名残を惜しみながら21時過ぎに散会となった。 大阪の夜の最後は、「カラオケ東西対抗戦」。東軍3名、西軍7名の10名。審査は、いわゆる替歌で、現下の心境や課題などをいかに即興で表現するかが、高評価を得る仕組み。当日はTC賛歌、原稿・仕様書エレジー、青春歌謡などのジャンルで名曲が炸裂、終始自画自賛型の喝采の嵐だった。西軍は主力メンバー二人を欠きながらも大いに善戦。参加者は「大型で非常に強い台風23号」にもめげず、至福の時を共有し、意義ある東西交流となった。小生は終電の時間が迫ったため、終了前に退散。対抗戦の結果および噂の「第四部」については未確認である。 (取材:構成 宮崎 邦明) |

セミナー委員会では、急速な制作環境の変化に迅速に対応するため、ここしばらくお休みしていたTC技術セミナーの再開と充実を図ります。その第一弾としてアドビシステムズ株式会社との連携により、セミナー「ドキュメント制作ツール最新事情 〜製品情報関連ドキュメントの制作環境が変わる!〜」を、11月26日に開催しました。内容は以下の通りで、激しく変貌しつつある制作ツールの現状を実務者の視点から整理し、展望を与えようとするものです。TC関連業務に特化した制作環境・技術に関するセミナーを、来年にかてさらに数回実施する予定です。会員の皆様からも、期待するテーマについてのご意見をぜひお寄せください。
■セミナーの内容
<第1部>
ドキュメント制作のための新しい環境とワークフロー
<第2部>
既存データとの互換性とデータ移行
<第3部>
新しい制作環境で実現できるワークフローの可能性を考える
今回のセミナーはアドビシステムズ社のご協力により同社のユーザー様にも告知しましたが、非常に反響が大きく、これまでTC協会と交流のなかった多くの企業などからのお申し込みをいただきました。協会発展のためにも、こうした交流の場を広げていきたいと考えています。
受験の申し込みは締め切りました。受験を申し込んだ人には、1月中旬までに受験票が届く予定です。
【試験実施日】 2005年2月13日(日) 午後1時15分受付開始予定
終了は、2級:午後5時00分、3級:午後4時30分を予定
【実施会場】 東京・大阪・他
【実施等級】 テクニカルライティング試験(初・上級)、マニュアル制作ディレクション試験
【合格発表】 2005年3月下旬を予定
■受験のための手引き
手引きとして、ガイドブックの販売とセミナーを開催しています。
なお、セミナーは、すべて終了しています。
●TC技術検定ガイドブック(すべて消費税込み)
「テクニカルライティング試験ガイドブック」は、「マニュアルライティング テクニカルコミュニケーション技術検定 テクニカルライティング分野受験対策テキスト」と改称し、新装丁での増刷となりました。
■TC技術検定についてのお問い合わせ先
今後の受験に関する情報は、随時TC協会ホームページでお知らせします。
●TC協会事務局 検定担当
Tel:03-3368-4607
Fax:03-3368-5087
お問い合わせ先
ホームページ:こちら
TC協会の調査・研究活動の一環として2001年から進められてきた、カタカナ表記検討ワーキンググループの活動がひとつの節目を迎え、『外来語(カタカナ)表記ガイドライン 長音符号編』の発行に至りました。そこで、ワーキンググループの11月19日の会合に集まったメンバーのみなさんにお話を伺いました。
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そもそも、このワーキンググループが発足したいきさつをお聞かせください
キヤノン、リコー、富士ゼロックスの3社(いわゆるCRX)で、会社間の垣根を越えて、ユーザーの使い勝手をよくするためにも標準化をすすめましょう、という動きは以前からありました。その中で、製品が表示するメッセージなど、ユーザーインターフェースで使われる用語は当然標準化のテーマのひとつとして取り上げられていました。このような問題意識は、CRXに限ったことではなく、たとえばマイクロソフトのようなソフトウェアのメーカーも、ユーザーインターフェースの用語をきちんとしなければ、と考えていました。何かの折、同じ意味のカタカナ用語でも、コピー機などハードウェアで使われている場合とパソコンのソフトで使われている場合では、表記のしかたが違うね、ということが話題に上りました。マニュアルのライターからしても、これは困った問題のひとつでした。そこで、このテーマをある年のTCシンポジウムで取り上げたところ、けっこうな盛り上がりを見せました。これは継続して検討すべき問題だ、ということになり、それならTC協会の調査・研究活動のひとつであるワーキンググループとして立ち上げれば、広くメンバーを募集することもできる、という案も出て、カタカナ表記検討ワーキンググループが発足したわけです。ワーキンググループの第1回目の会合が持たれたのは2001年5月のことでした。まず、カタカナ表記に、その中でも、長音表記に的を絞って研究してみよう、ということになりました。
まず長音の表記を取り上げたのはなぜですか
語末の長音表記、いわゆる音引きをどうするかが、いちばん揺らぎが多いからです。もちろん、次の段階では語中の音引きであるとか、それ以外のカタカナ表記の揺らぎについてもテーマになります。
長期に渡る活動で、苦労された点はありますか
ワーキンググループのメンバーのほとんどがいずれかの会社に属しているのですが、社内で仕事をすすめるのと社外でほかの会社のメンバーと定期的な会合を持ってプロジェクトをすすめるのでは、そのやり方ひとつとっても違いがあります。だから、ワーキンググループの運営自体、けっこうたいへんでした。それから、カタカナ表記というテーマそのものが、なんとかしなければならない問題、という共通認識はあっても、それならどの方向に持っていけばいいのか、という指針のようなものがない・・・難題に取り組んでしまったな、という思いはありましたね(笑)。
カタカナ表記の標準化を考えているほかの団体との折り合いという点はどうでしたか
たとえば、日本電子工業会などといった団体の見解とあまり食い違いがあってもいけないな、ということはありましたね。ある程度の整合性も保たないと。それでも、各団体にはわれわれの活動をよく理解してもらえましたし、おしなべて好意的に評価してもらったといえます。むしろ、団体や企業各社の内部にある意識、ひらたくいえば、「内閣告示でこうなっているから、あるいは専門家が使っているからこの表記はこれでいいのだ」、といった、既存の標準至上主義のような意識の壁のほうが厚かったですね。メーカー内の設計部門は、どうしてもこのような意識で製品を開発する。これは作り手の論理です。ところがわれわれワーキンググループはユーザーの立場、ユーザーの利便性を考えた上でカタカナ表記を考えているわけですから、そこに食い違いが生じる。そこで、何が問題なのかを説明すると、わかっていただける。その繰り返しでした。
具体的に、カタカナ表記が標準化されないとどんな不都合があるのですか
日本で暮らす外国人は、カタカナ表記が異なれば当然別のものと解釈しますよね。このあたりの話は、文化庁の方も国際化の観点から表記の統一が必要、と理解を示されました。英単語でつづりが違うのと同等ですから、別物と解釈して当然です。何も外国人に限らず、たとえばソフトウェアのドライバーを、「ドライバ」と表記したり「ドライバー」と表記したりすれば、日本人でも別のものと考える人がいるわけです。あるときは「メモリー」と書き、あるときは「メモリ」と書けば、後者は「目盛り」のことかと思われてもしかたない。これは、ユーザーにとっては明らかにデメリットです。さらに、マニュアルのライターとして実際の仕事をしていて困ることもあります。同じ製品で使われているユーザーインターフェースの用語が統一されていないとしたらどうでしょう。実際にあるのですが、同じ意味の用語であるにもかかわらず、あるときは「サムネール」と表示され、あるときは「サムネイル」と表示される。すると、索引には二つの表記が並ぶというおかしなことが起こってしまいます。マニュアル制作部門も、仕様を追いかけるのがせいいっぱいで、用語の揺らぎの問題までフォローできない・・・このようなマニュアルを使わされるユーザーこそいい迷惑でしょう。
カタカナ表記の揺らぎがユーザーを困らせるのですね
そうです。ユーザーから、あなたの会社のAという製品とBという製品で表記が違うのはなぜか、という問い合わせがきたこともあります。たまたま、ユーザーに向けての展示会を行ったとき、このことが明らかになったのですね。それで、社内で用語を統一しようという動きも出てきました。一方で、カタカナ表記に多少の揺らぎがあっても、それはそれでいいじゃないか、何が問題なの、という見方もある。少なくとも、表記に揺らぎがあるということは認識しているわけですから、そのような方々にはそれで実際に困るユーザーがいるのだということを説明して、表記の標準化の重要性を理解していただくようにしました。
ワーキンググループの活動は、いちおうひとつの節目を迎えたわけですが、それでミッションが終了したということではないのですね
ええ、ガイドラインを発行できたことはひとつの成果ですが、今後はこのガイドラインを理解してもらうことに力を注がなければ、と思っています。ユーザーインターフェースの用語で独自性をうたってもしかたありません。むしろ統一してユーザーの利便性を図ることこそ作る側にもメリットになるということをわかっていただきたい。デザインの独自性はおおいに結構ですが、製品とユーザーの間のコミュニケーションを成り立たせている用語の不統一はいかがなものでしょうか。事実、ユーザーインターフェースの4割はことばで支えられています。日本の企業は、どちらかというと自社の文化に固執する傾向があります。ウチはウチだと。企業どうしがその壁を越えて集まり、標準化で何かを共有しましょう、情報交換しましょう、といったことには二の足を踏むケースが多いのです。こういう風土を突き崩すには、われわれだけでなく、政府関係者や識者といった方々からの発言があって、それで別の風が吹く、そんなことも必要だと思います。技術立国の日本で、製品とユーザーの接点に関わる研究はいちばん立ち遅れた部分です。
ということは、このワーキンググループは時代に先行している、と
何年かのちに、用語の標準化があたりまえになったときに、「ようやくここまできたんだな」と思える日がくることを願っている次第です(笑)。
| 活動の歩み | |
| 2001.5 | 「カタカナ表記検討WG」、有志により発足 |
| 2001.6〜7 | 外来語(カタカナ)表記に関する実態調査を実施、その結果に基づきガイドライン案(ver. 2.0)作成、さらに、各社の運用を想定し、「長音」表記に絞ったガイドライン案(ver.1.1)を作成 |
| 2003.9〜10 | ガイドライン案についてのアンケート調査実施 |
| 2003.10 | アンケート結果に基づき、ガイドライン案(ver.1.2)作成、協会会員に趣意書配布 |
| 2004.2〜7 | 関連する工業会、JIS、日本新聞協会、経済産業省、日本消費者協会、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会と意見交換 |
| 2004.7 | ガイドライン案(ver.2.0)作成 |
| 2004.9 | TCシンポジウム(東京)でガイドライン概要発表、文化庁と意見交換 |
| 2004.10 | TCシンポジウム(大阪)でガイドライン概要発表 |
| 2004.11 | ガイドライン策定 |
「ガイドライン」が示すカタカナ表記とその原語(抜粋)
| カタカナ表記 | 原語 |
| アーキテクチャー | architecture |
| アクセサリー | accessory |
| アダプター | adapter |
| インジケーター | indicator |
| エクスプローラー | explorer |
| オペレーター | operator |
| カスタマー | customer |
| コンピューター | computer |
| サーバー | server |
| セキュリティー | security |
| タイマー | timer |
| トナー | toner |
| ドライバー | driver |
| パーティー | party |
| バッテリー | battery |
| フィーダー | feeder |
| プロジェクター | projector |
| ボディー | body |
| メーカー | maker |
| メモリー | memory |
| メンバー | member |
| ユーザー | user |
| レーザー | laser |
| レシーバー | receiver |
TC協会は、このガイドラインを協会ホームページ(こちら)で公開するとともに、みなさまのご賛意の表明をお待ちしています。
11月19日の会合に集まったワーキンググループメンバーのみなさん
後列左から小山茂さん(松下電器産業)、川井正幸さん(富士ゼロックス)、大月伸一郎さん(キヤノン)、前列左から田中祥子さん(フリーランス)、長崎正道さん(リコー、グループリーダー)、小見山正さん(マイクロソフト プロダクト ディベロップメント リミテッド)
なお、この日は欠席されたメンバーに、早川誠二さん(リコー、事務局担当)、オブザーバーとして岡本郁子さん(日本アイ・ビー・エム)がいらっしゃいます。
(取材・構成:小谷 洋一)
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会社プロフィール
1962年、富士写真フィルム(株)と英国Xerox Limitedの合弁により設立された。1991年、「ザ・ドキュメント・カンパニー」を宣言、複写機やプリンター、複合機などのオフィス機器ではつとに有名。新しくは、Webを介したユビキタスメディアサービス事業や、「知識」をキーに経営を考えるリサーチコンサルティングサービスなど、ソフトウェアビジネスにも意欲的に取り組んでいる。
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「木はいいですね。うそをつきませんから」と語る古川グループ長は、本格的な手作り派。「電動工具ひとつにしても、入門者用のものでは飽き足らず、ついプロ仕様の最高級品に手がでてしまいます」と苦笑い。趣味が嵩じて北海道に薪小屋を建てたところ、その写真がDo It Yourself関連雑誌で紹介されたとか。「今後は、手作り家具にもどんどん挑戦していきたいですね」 |
開発生産統括本部、ヒューマンインターフェイスデザイン開発部で指揮を取る、古川光雄マニュアルグループ長にお話しを伺いました。
貴社のマニュアル制作体制について教えてください
基本的に、社内の人間がディレクションを行うという体制です。ライティング、DTPおよびイラストは派遣の人材に常駐してもらい、翻訳に関わる業務は外注しています。ライターの方は、TC技術検定の合格者あるいはそれに準ずる技能を持っていることを条件にしています。扱っているのは、富士ゼロックスおよび富士ゼロックスプリンティングシステムズが製造するすべての機器、つまり、複写機やプリンター、複合機などのオフィス機器全般とそれらの関連機器の説明書です。
人材を派遣してもらっているということは、やはり同じフロア、同じ部屋にいてもらわないと不都合がある、と
製品の開発期間がどんどん短くなる現状で仕様変更にも対応していくことを考えると、チーム内のタイムリーな情報の共有、ミスコミュニケーションの防止や進捗状況の的確な把握などの面でいろいろな効果が上がっていると思っています。将来的には、セキュリティの問題はありますが、社外からアクセスできるサーバーを活用して、外部でも仕事ができる環境を整えていきたいと考えています。
複合機など、数百ページに及ぶ説明書にはいろいろな問題があるのでしょうね
今年のマニュアルコンテストで、弊社のDocuCentre Colorシリーズの「使い方がわかる本」が部門優秀賞を戴きました。いままで、複合機の説明書は「コピー編」「ファクス編」など機能別に分冊にしていたのですが、それを一冊にまとめ、お客様が、日常よく使われる機能をわかりやすく別冊にまとめた本です。お客様が疑問点をもったとき、いかに早く解決策にたどりついてもらえるかを第一義に考えた結果です。もちろん、賛否両論ありましたが、われわれとしては当面はこのスタイルを維持していくつもりです。われわれは、CS、CSと繰り返してきましたが、マニュアルが顧客満足に果たす役割というものを本当にわかっていたのか、という反省も踏まえてのことです。
ただし、さらに問題もあります。いまは多種多様な製品がネットワークを介してつながる時代です。この製品は弊社のものだが、つながる相手の製品は他社製品、という状況が頻発し、お客様はまさにそのような接続に関してのノウハウや問題解決策を求めてくるわけです。いままでのマニュアルが「教科書的」とすると、お客様が自由に選べる「参考書」や「攻略本」のようなマニュアルが求められるわけです。それに、いまのマニュアルは詳しすぎるのではないか、という指摘もあがっています。
「参考書」マニュアルは、制作期間ひとつとっても実現はたいへんでしょうし、いっそ別売り、有償にするということも考えられますね
いや、有償ではお客様が納得しないでしょう(笑)。かといって、ネット上でお客様どうしのグループが自然発生的にできあがり、そのグループで情報交換や問題解決に当たってくれる、という状況もあまり期待できないですね。
TC協会とは、どう関わってこられましたか
協会の、業界横断的な活動にはずいぶん助けられました。協会のガイドラインをベースに、弊社独自のマニュアル評価基準を作成し、現在も運用しています。しかし、いまはマニュアルの電子化が進んでいます。電子マニュアルのガイドラインもいいのですが、むしろ、どういった情報は紙で押さえ、どういった情報を電子化するのが良いのか、といった研究が進むことを期待します。たとえば、紙マニュアルをPDFにして配信したらそれが電子マニュアルといえるのか。おそらくそうではないでしょう。また、情報をすべて電子化すると、必要な情報にたどりつくのが困難になることも十分あり得ます。
ほかに、協会に期待されることはございますか
そうですね。ローカリゼーションの分野にももっと取り組んでいただきたいですね。たとえば、英文の説明書の標準を作るとか。それも含め、もっと海外の情報を積極的に取り入れ、紹介していただければ、と思います。
それから、人材育成に関しても、セミナーの開催時期をもう少し日本の会社の実情に合わせていただきたいですね。人材の不足は、なかなか深刻です。協会が人材の発掘や斡旋といった分野に踏み込んでくれるといいかも知れませんね。
(取材・構成:小谷 洋一)
学校プロフィール
「個性と自由の尊重」を建学の精神として90余年の歴史を持つ成蹊大学。武蔵野市吉祥寺のけやき並木と緑にかこまれた抜群の環境にあるキャンパスでは、4学部12学科、全学部約8000人の学生が勉学にいそしむ。
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小学生時代からの鉄道マニアで、同校の鉄道研究会の顧問もつとめる。普通列車を利用しての旅行が趣味。ローカル線で山陰方面に旅行中、景色を撮影しようとしたらわざわざ電車を止めてくれたという思い出があり、このような暖かい交流のある鉄道旅行はやめられませんね、とうれしそうに話をされた。 |
同校の工学部経営・情報工学科の渡邉一衛教授にお話を伺いました。
経営・情報工学科の授業内容は
本学科は経営工学と情報工学の2つの面から生産や情報のシステムを捉え、その設計・開発・運用・評価について研究・教育しています。私は、その中で経営工学分野を担当しています。物やサービスを提供するためには、機械、電気、情報といったそれぞれの固有技術が必要ですが、同時にそれを効率的に作り上げるための生産性、納期、コスト、品質、在庫などを管理する技術も必要です。経営工学分野では、このような管理技術を教え、研究しています。
マニュアルとの出会いは
物を作る現場には、作業手順書がありますが、これがしっかり作りこまれていなければ、製品が効率よく生産できません。このためには正確でわかりやすい手順書の作成が大切であることはいうまでもなく、マニュアル制作に通じるものであると思っていました。そんな矢先、TC協会の存在を知り、コンタクトをとらせていただきました。協会の活動に接し、テクニカルコミュニケーションの重要性を再認識し、3年生の授業への取り込みを実施しました。実際のマニュアルを素材に問題点を発見し、改善のためのリポートを提出してもらっています。また、1年生の「経営工学序論」の授業では、レポートや技術文書の書き方に関する文献の感想文を提出してもらい、自分の考えを他人に伝える方法について学習してもらっています。
学生のコミュニケーション能力についてのご感想は
正直に申し上げて、いいたいことをうまく伝えることができませんね。とくに、レポートを書かせると物事を説明したり考えをまとめる能力に著しく欠けているのがわかります。かつて、中学高校では、物理、化学や生物の実験のレポートを書く機会があったのですが、最近は少なくなっていることも一因と思われます。それを補うべく学校側に働きかけ、平成8年度から一般教養の1年生の選択授業として「ドキュメント作成法」を新設しました。外部の専門家を講師として招き、テクニカルコミュニケーションの重要性を考えてもらうことをねらいとしました。受講者を50人に制限しておりましたが、学生の受講希望が多く、来年度はさらに1クラス追加の予定です。
このような現状を改善するためにも、コミュニケーション教育の確立が急がれます。協会で実施しているTC技術検定により、技術の認定につなげていけると考えています。検定結果が正式のキャリアとして認められれば、学生も大いに関心を持つでしょう。
協会に対する要望および感想をお聞かせください
学校の立場としては、テクニカルコミュニケーションは全学部に共通して必要だと思われます。しかし、指導要領、指導すべき項目が明確になっていません。ぜひとも協会に手伝っていただきたいと思っています。指導のための標準書ができれば、各学部で展開されるはずです。
現在、協会が新たに取り組まれている「ビジネスコミュニケーション検定」の検討委員に参加させていただいているのも、指導要領の構築の参考になればと思ったからです。活動に参加して、一口にコミュニケーションと言ってもその幅の広さとどこに焦点をあてればよいか私自身困惑しているのが現状です。個人的な感想としては、コミュニケーション能力をランダムに全て洗い出し、マップ作りに十分な時間をかけ、そのあと目的に合った必要な項目や能力を組み合わせていくことが良いのではと思っています。
協会に参加してのメリットは、第一に多くの関係者と接し、その考え方を知ることができること、第二に固有技術としてのTCを学ぶことができることです。協会が提供してくれるいろいろな機会に参加し、良い物づくりのためには、マニュアル制作者は、設計開発の初期段階から参画し、ユーザーの立場から製品に対して意見を述べ、不具合のある商品なら設計変更までもとめるべきだと実感しています。そのためには、感覚ではなく、データで関係者を説得する準備が必要です。
最後に、産学協同によるマニュアル改善のための研究を進めていきたいと考えています。完成したマニュアルを評価するのではなく、制作過程から参画することにより、その制作プロセスの問題、そのための改善策について提案していかなければ、本当の改善につながりません。学生の参画を容認してくださることはなかなかむずかしいと思いますが、学校としては、実社会での生きた研究が可能となり、メーカーとしては、即戦力となる学生を採用する可能性が高まるものと思われます。ぜひとも協会会員のメーカーには、ご協力をお願いしたいものです。
(取材・構成:三堀 邦夫・小谷 洋一)
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■エレクトロ・スイス
●協会にひとこと
TC協会には、製品マニュアル分野での情報交換、日本の製品会社の海外市場への適応支援、誰もが理解できる製品マニュアルの制作支援のために入会しました。
●会社概要
専門的なサービスの提供
エレクトロ・スイス社(旧SEV−スイス電気技術協会)は、元々は電気/エネルギー/情報工学を専門とする政府公認機関であり、電気の安全利用における消費者のパートナーでもあります。この強みを活用して、当社は、エレクトロ・スイスTSMコンセプトによるサービス業務で、会員や顧客を支援しています。
当社の主要業務の1つとして、TSM SUCCESS MANUAL®の制作が挙げられます。これは、長文による説明を避けた、新しいタイプの取扱説明書です。表現力豊かな写真やイラスト、つまり「誰もが理解できる言語」がベースの説明書で、印刷や翻訳のコストも削減できます。
近年、特に欧州市場向け製品の取扱説明書を取り巻く環境はますます厳しくなってきています。当社は、技術分野の豊富な経験を基に、既存の安全基準を超えた、消費者の実際の使用状況を考慮したリスク分析を行うことができます。その結果の製品への適用をお勧めし、TSM
SUCCESS MANUAL®にも安全上の注意事項として取り入れます。これにより、メーカーは安全確保の責任、保証を考慮した適切な行動を取ることが可能となります。
他の主要業務《産業・貿易分野》
企業がプラントやシステム、機器、部品をワールドワイドに市場導入できるように、当社が専門能力と国際的なネットワークを駆使して、企業の道を拓きます。また、製品仕様の決定から販売に至るまで、企業をサポートしています。さらに、近代的な当社のテストラボで企業の製品をEMC(電磁両立性)や電気安全分野の国際規格に基づいて審査し、ターゲット・マーケットに必要な認証書を手配いたします。
概要
本社: チューリッヒ(スイス)
設立:1889年
従業員数: 約200人
支社: ベルン、ローザンヌ、ゲルラフィンゲン、ミラノ
日本提携会社: シーエフメディアマネージメントジャパン
事業領域: 連邦強電流検査室(ESTI)、電気技術者協会、配電網及び配線、工業及び商業、認証及び審査
■株式会社ランゲージドキュメンテーションサービス
●会社概要
1980年に翻訳会社として創立しました。英語と日本語だけを扱います。ソフトウェアや半導体、モバイル機器など扱い品目はさまざまですが、良い翻訳の提供を目指して努力を重ねています。一番の特長は翻訳者の採用、育成システムです。毎年、見習い翻訳者を公募し適性試験を実施して採用しますが、この適性試験の内容は多岐にわたるため、応募者の実力をかなり正確に判定できます。採用後、見習い翻訳者は、翻訳方法やツールの扱い、顧客の技術内容などを社内で2-3年間学んだ後、専属翻訳者として在宅に移ります。
●協会に入会した理由
以前からTCシンポジウムなどへの参加を希望する社員が多く、他のTC会員の紹介で参加していました。ライティングやデザインなど翻訳以外の表現について、その目指す方向や制作課程を勉強したいと考えています。
■株式会社アイタス
●会社概要
日本IBMの翻訳センター出身者が中心となり、1989年に創立された翻訳会社です。IT関連の翻訳だけでなく、多言語化のプロセス改善などの提案も行っています。
●マニュアル制作について
ユーザー・ビューからの日本語マニュアルの改善提案や英文マニュアル制作におけるコンサルテーションに積極的に参加しています。
●協会にひとこと
今年のシンポジウムに初めて参加して、その盛大さに驚きました。継続的に参加したいと思います。また、日本の企業にはマニュアル制作や多言語化で悩みを抱えているところが多いと聞いています。改善が進むように会員間のコミュニケーションの場が増えることを期待しています。
■テクニカルコミュニケーション研究会(TC研)からのお知らせ
TC研は、TCの普及、テクニカルコミュニケーターの技術や社会的認知、地位の向上を目指す、所属、職種を超えた個人参加の研究会です。メーリングリストを利用して、TCとその周辺のテーマを中心に意見交換、疑問解決などの活動をしています。年末には忘年会で交流を深めます。
年会費5,000円(入会金なし)。どんな会か知りたい方のために1か月の無料お試し入会制度あり。ご希望の方は下記の事務局へメールをください。
●問い合わせ先(連絡はメールかファクシミリでお願いします)
107-0052 東京都港区赤坂 8-7-18
(株)シー・ディー・エス気付 TC研究会事務局
E-mail:こちら FAX:03-5411-5961
TC協会ニュース 第65号 2004年12月22日発行
*次号は2005年3月25日発行の予定です。
*会員連絡先が変更になった場合は、TC協会事務局(こちら)までご連絡ください。